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【市長コラム】天皇陛下のお好きな『論語』の言葉(平成31年4月号)

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2019年4月1日更新 <外部リンク>

 今年五月一日に元号が新しくなります。天皇皇后両陛下のご退位を受け、皇太子殿下妃殿下が新たに天皇皇后に即位され、公式行事が行われます。
 天皇陛下は昭和五十八(1983)年の「五十歳誕生日会見」で『論語』に言及されました。
 「好きな言葉に『忠恕』があります。論語の一節に『夫子の道は忠恕のみ』とあります。自己の良心に忠実で、人の心を自分のことのように思いやる精神です。この精神は一人一人にとって非常に大切であり、さらに日本国にとっても忠恕の生き方が大切ではないかと感じています」と述べられたのです。
 皇太子殿下も平成二十二(2010)年の誕生日の会見で、「『天命を知る』という孔子の言葉は、自分がこの世に生まれた使命を知るという意味ですが、単に知るだけではなく、この世のために生かす、つまり、人のために尽くすという意味を含んでいるように思います。孔子の言葉といいますと、確か天皇陛下が五十歳になられた時の会見で、『夫子の道は忠恕のみ』との孔子の言葉で質問に答えていらっしゃいます。『忠恕』とは、自分自身の誠実さとそこから来る他人への思いやりのことであり、この精神は一人一人はもとより、日本国にとっても『忠恕』の生き方が非常に大切なのではないかとおっしゃっておられます。『忠恕』と『天命を知る』という教えに基づいて、他人への思いやりの心を持ちながら、世の中のため、あるいは人のために私としてできることをやっていきたいと改めて思っております」とお話されています。
 「忠恕」は「己の欲せざる所は人に施すことなかれ」の教えです。新しい御世でも引き継がれる「忠恕」の精神を大切に、日々努めていきたいものです。