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【市長コラム】政治家の嘘を止める法律(令和6年12月号)

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2024年12月1日更新 <外部リンク>

総選挙を経て国会がスタート。重要争点のひとつは政治不信・政治腐敗の防止です。

そもそも民主主義政治は有権者が代表を選出し、国や自治体の運営を任せることであり、その基本は、有権者が信頼できると評価する政治家に選挙で投票することから始まります。

でも政治家が仮に意図的に嘘をつき、気づかれず裁かれぬまま、正されないなら、有権者・国民の政治そのものへの信頼は地に落ちます。それを憂い、政治家の嘘を許さない法案が英国ウエールズで成立し、2026年から導入されるようです。

英国は政治腐敗防止法の取組みが早く、政治家が嘘をつけば辞任になる価値観があります。特に議会での嘘は大罪で1963年に辞任の例があります。理由は嘘をついたからです。

国民の代表で、法律を決める最高決定機関である議会を構成する政治家は嘘をついてはいけないという良識があるのです。

孔子も同様のことを述べました。「政は正なり」。政治は正道を行うもので、為政者は正しくあるべきと説きました。2575年前に誕生した孔子は為政者に助言も行いました。ある時、政治のことを尋ねられ、前述のように答えました。さらに為政者が正しいことを行えば、人々も正しい行為を好んで行うようになるとも諭しています。

今秋に開催された国際儒学連合会大会では、孔子の教えの重要性を高く評価し、実践に努め、さらに広く共有しようという呼びかけもありました。

論語をはじめ四書五経などに学ぶ気風と伝統が日本にはあります。修身斉家治国平天下もその一環であり、人間学の基本とされてきました。義に立ち、信を育む政治を創造すべきだと思います。よい新年をお迎え下さい。