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8月 暗闇の中に見えた夜明けの光~被災地からの便り

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2016年8月1日更新 <外部リンク>

 熊本地震被災地に住む方からお手紙をいただきました。「一年で一番華やかな季節を見失ってから間もなく三か月。ようやく自然の明るさに心を寄せられるようになって参りました」。移動中に突然車が左右に激しく動き、携帯の異様な音で地震を認識し、やっとの思いで自宅に着いても激しい余震。その後は縦に横にと揺れながら、不安な夜を過ごされました。
 十六日深夜の本震。自宅から飛び出したそうです。「絶え間なく避難を呼びかける町の放送、おもちゃのようにグラグラと揺れる家々。ゴーッという不気味な地鳴り。逃げ惑う沢山の車…」。「ぼーっと霞んだ月明りの下で私達ができたことは只々大地の怒りが収まることを願い校庭で身を寄せることでした」。
 「恐怖が支配する暗闇の先に見えた夜明けの薄明りのなんと嬉しかったことか」。実体験の言葉だけに心に響きます。「それからの毎日は完全に地震に支配され」、唯一の特技『いつでもどこでも眠れる』が出来なくなったとも。「そんな時にみなさん方からいただきました励ましは、私たちの何よりの力となりました」。
 「ゆっくりとゆっくりと日常が戻り、お蔭様でほぼ以前と変わらない生活になりました。余震は当初より回数も震度も随分落ち着き、街並みも人も少しずつ活気を取り戻しています」。
 「地震はたくさんの爪痕を残しましたが、大切なことも教えてくれました。当たり前だと思っていたことが、決して当たり前ではなかったことを痛感しています」。「何よりたくさんの方々に支えられて今の私たちがいるということ。日常を楽しめるようになったのはみなさんの励ましのおかげだと心から有難く思っています」とのことです。「人という字の成り立ちを改めて納得し感謝する毎日です」。改めて心に刻みたい言葉です。
 八月、お盆の季節です。先祖を思い崇敬の念を尊ぶとともに、被災地の苦難を忘れず応援を続けます。熱中症にご用心を。