ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 市長の部屋 > 10月 岸川節20周年と歌碑建立

10月 岸川節20周年と歌碑建立

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2014年10月1日更新 <外部リンク>

 「うさぎ追いし彼の山・・・」で始まる唱歌「ふるさと」は有名だ。歌詞に描かれる光景を追想すると、なんともなつかしい光景が見えるように感じられる。野山の輝き、川のせせらぎ、爽やかな風が運ぶ鳥の声など、想いは尽きない。
 ふるさとには人々が永年築きあげた営みがある。雨風を越えて継承された貴い地域の暮らしや産業がある。そこに人々がいる。それは全国津々浦々の故郷にあるはず。そんな光景を詠う民謡が全国に伝わるが、多久の岸川節もそのひとつだ。
 岸川節記念大会と歌碑・発祥の里石碑除幕式に参列した。歌詞に登場する万五郎さんは、四百年ほど前のこの地で、汗まみれ泥まみれになりながら、こつこつ農耕森林作業に精を出した人と伝わる。その踏ん張りを謡ったのが1番。続く3番には「ふるい草鞋も粗末にするなお米育てた親じゃもの」と心憎い教訓がさりげなく登場してくる。
 事の始まりは20年以上前の杉山嘉隆先生と岸川節の出会いで「世に知らしめ、多くの人に謡ってほしい」の願いから始まった。本歌から掘り出し、磨き上げて世に出し、大会を催して知らしめ、輪を広げ、それを積み重ねて20年となる。
 当初の「それ何の歌」という冷やかな反応を奮起の素として頑張られたお陰で、今や全国に知られる岸川節となった。「発掘され、それが盛大に続くのは貴重」と民謡協会役員から伺った。式典では「歌詞は全体で約50あります」と山田区長に聴いたからにはそれを遺すのも嬉しい宿題になった。