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6月 使命感に燃えれば

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:1998年6月1日更新 <外部リンク>

 多久市立病院がお世話になっている佐賀医科大学の開講二十周年式典に参加した。山口雅也学長は、二十周年を「成人式」と表現し、その歩みを「良き医療人の育成」と回顧された。
 記念講演会で前東北大学総長・西澤潤一先生の講話を拝聴した。先生は光通信の基礎のほとんど全てを創案され、私はノーベル賞候補の一人と考えている。
 そんな先生も「当初から優秀な研究者ではなかった」とのこと。「当時九千万人の日本国民にひもじい思いをさせぬ事をしたいと志を立てた。そして、日本は工業で生き残るべきと考えたら、なあんだ、自分が研究していることを徹底的にやり抜けばよいと気づいた」という。そこからの熱意はすさまじかった。
 人間、一生に三回くらいはすごいことに出会っているが気づくのはわずかの人だけ、と恩師に教えられたという。「いつ来るかわからない人生の画期的な日のために、基礎を身に付け、いつも新鮮な感性の目を見開いておかねばならないのです」。
 さらに曰く「なんとなくみんなと同じことを言っているだけではダメ。自我をもつことが肝要」。「知識を十分に練っておくことが大事」。西澤研究室は鬼道場と言われる。その一端に触れた思いがした。