ハキモノをそろえる。つぎに履いていて出かける時の状態(いわゆる出船型)にしてそろえる。そう、やることは単純で簡単。でも実行となるとなかなか難しい。
さまざまな行事の会場入口でキハキモノが完全にそろていることはなかなかない。もちろん一部はそろえてあるが、全体としては必ずしも完全でないことが多い。悪いというのではない。残念に思えて仕方がない。
「そんな小さな事を・・・」と感じられるかもしれない。でも、小事こそ大事と思える。
ハキモノをそろえるには、まず、心のゆとりがないとできない。周囲の人のことを思いやる心、他人に迷惑をかけないという気持ちも必要だろう。誰もやっていなくてもやるという、勇気も少し要るのかもしれない。他人のハキミノをそろえられればもっと素晴らしい。
青少年の態度が話題になると、躾だ、自己責任だと議論になる。福祉では思いやりという。でも難しいことを言わなくてもよいから、まず私達から、すっと自分でハキモノをそろえるところから始めたい。
ハキモノがそろっていると、何よりも気持ちがいい。その場の雰囲気もピンとなる。つぎにハキモノを脱ぐ人の態度も心も整然となる。ヒシッとそろった心で集まればすばらしい成果も生まれるだろう。子どもたちもそんな大人の後ろ姿をとっかり見つめているはずだ。