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1月 祝新世紀

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2001年1月1日更新 <外部リンク>

 さあ新世紀、二十一世紀を迎えました。
 すばらしい新世紀をお迎えのこととお喜び申し上げます。この記念すべき初春を皆さんとともに歓迎できることに感謝します。希望に輝き、努力が報われ、ますますご発展されますことを祈念します。
 しかし、回復せぬ経済事情のため、苦しさを感じながらの面もあるのではと懸念もいたしております。市財政にも厳しさもありますが、地方分権時代を打ち開く気概で、ひるむことなく進まねばと肝に銘じています。心配や不安があろうとも、弱さや不安に埋没していても状況は変わりません。諦めず、焦らず、慌てずに、努めたいと存じます。
 ちょうど百年前に世紀送迎会が、東京都三田の慶應義塾(福澤諭吉創設)で催されました。林毅睦(はやしきろく・佐賀県肥前町出身・後に塾長)が「逝けよ十九世紀」と題する世紀送迎の辞を朗々と読み、十九世紀の賢人たちによって養われた文明の花を結実させることが二十世紀に生きる我々の責務であると弁じました。また、大かがり火とカンテラの照らす中、三枚の風刺画を掲げ、それを二十四時ちょうどに一斉射撃させたそうです。まさに旧世紀の悪弊・因襲を一掃し、希望と夢に満ちる新世紀を歓迎したいとの一念からでしょう。
 さて今日、そのようなものがないでしょうか。例えば佐賀人の三癖です。ひがみ、負け惜しみ、足引っ張り。まずはそのあたりの変革をしたいものです。
 他人の成功に「おめでとう」「がんばれ」と祝福激励の言葉をかける。悪口や愚痴をこぼさず、心から祝意を表し握手する。忠告に耳を傾け衆知を集める。そんな姿勢から大きな飛躍も芽生えてくるはずです。昨年シドニー五輪女子マラソン優勝の高橋選手は、小出監督の「君ならできる」の激励を素直に受けとめ、練習を積んだといいます。
 新しい総合計画には「住みたい、美しいまち多久」の副題をつけました。美しいまちと美しい心をしっかり育てたいと思います。
 関東の田舎に日本一美しい村をつくろうとしている地域があります。多額の予算をつぎ込む訳ではなく、華美な看板を改めたり、地域清掃に取り組まれています。掃除をする村人の心が素晴らしいと紹介されています。
 同様のことは私達にもできるはずです。ゴミを不法に捨てたり散かさない。ゴミを拾う。掃除をする。花を植える。はきものをそろえる。美しい言葉や前向きな言葉を使う。立ち居振る舞いを美しくする。そんな凡事をキチンとやれる地域になれば素晴らしい。きっと人も知恵も力も資金も仕事も情報も集まってくるでしょう。
 また、そんな基本が整っていれば、未来を担う子どもたちもしっかりと育つはずです。素直に自己をみつめ、自分で自分を誇れるほどの努力をすることの偉大さ、尊さを知り、二度とない人生に天与の花を咲かせてほしいと思うのです。
 ともに光る新世紀でありますように。