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1月 2002年 年頭のあいさつ

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2002年1月1日更新 <外部リンク>

 新世紀二年目の新春を迎えました。
 皆さんも清々しい思いで新春をお迎えになられたことと存じます。
 けれども明るさの見え難い経済状況で、やや厳しい思いを抱きつつ、新年の幕開けを迎えたかたもいらっしゃるのではとも案じています。明日こそという気持ちや努力が報われる年であってほしいと思います。
 年末の御慶事となった敬宮愛子内親王ご誕生には、多くの方々が世の中に光明を生む契機になることを望まれました。ご命名の際に皇太子殿下ご夫妻が願われた愛児への思いは、いずれの親子にも同じものだと思います。新しい年が、希望に輝き、ご家族やご友人とともに喜びを分かち合い、健やかで和やかな日々でありますとともに、祝福に恵まれる良き年でありますようお祈り申し上げます。
 ところで昨年を表現する漢字は「戦」といわれ、国内的には構造改革、狂牛病問題、経済対策、そして世界的には米国テロ事件以降の政治的不安定や世界経済不調と、困難の多い年でした。気になる景気は回復できず、自治体関係では財政緊縮、地方分権、広域合併等が課題になってきています。
 そのような状況の中、市民の皆さんの希望や思いにいかにお応えするかを念頭に置きつつ、第三次総合計画にも掲げる「住みたい美しいまち多久」を目指し、これまで以上に市政運営に尽力いたす所存です。正念場ともいえるこの時期をしっかりと乗り切る覚悟です。
 時代の厳しいトンネルを抜けるには、何よりも人の力が重要です。
 例えば明治維新以降の日本の躍進はまさに人の力に依りました。その群像の中に多久ゆかりの先覚者もいます。当時の人々を奮い立たせた本に「天は自ら助くる者を助く」で始まる『西国立志編』(サミュエル・スマイルズ著)があります。原題は「Self Help(セルフ・ヘルプ=自助)」です。「自助の精神は、人間が真の成長を遂げるための礎」と説き、立志伝中の人々を紹介し、努力と奮起を促しています。
 自助とは、勤勉に働き、自分で自分の運命を切り拓くことです。しかし孤立ではなく、自助の姿勢は周囲からの支援をも引き寄せます。「いつの時代も人は、幸福や繁栄が得られるのは制度の力によるものだと信じたがるが、怠惰を反省し、節約の意味を知って自己が変わり、よりよい生活態度を身につけてこそ成長がある」ともあります。自分の幸福や成功は、あくまで自分自身が責任を持たねばならないということですが、言われてみれば当然のことです。
 こうしたいと願いつつも、無理だと思い諦めたことがないですか。外の協力がないからと挑みもしなかったことがないでしょうか。確かに難しいかもしれませんが、少し勇気を出して挑戦してみませんか。新しい出会いや発見、感動がまっているかもしれません。
 天馬空を駆けるの飛躍を期して臨む年に、実りを生み出せる年となりますように。