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1月 2003年 年頭のあいさつ

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2003年1月1日更新 <外部リンク>

 二〇〇三年の新春のお慶びを申し上げますとともに、新年が皆さんにとり、夢や希望に輝き、日々の中にも喜びを見出せる年となりますよう祈念申し上げます。
 市政においても、市民・議会・市役所の総合力を発揮し、多久市の発展と自治体経営充実に努力いたす所存です。皆さんのご理解とお力添えをお願い申し上げます。
 今日の社会は、長引く不況、犯罪の急増など極めて憂慮すべき状況にあります。一方、本市でも全国の自治体同様に厳しい財政に加え、継続的な大型事業やゴミ処理施設建設、住民ニーズの多様化など行政需要は増加の傾向にありますが、なお一層の行政効率化に努め、自治体経営を創造しつつ、新規予算確保にも積極的に挑戦してまいります。
 昨年はいろいろな取組みがありましたが、合併問題については東西とも各郡内での取組み先行との方針を固められましたので、当面、多久市は独自の運営となりますが、常備消防・介護保険・斎場・し尿処理など今まで同様に広域行政の連携を図り、事務事業効率化と市民サービス向上に努めてまいります。
 このような状況を踏まえ、さらなる行財政改革を進めるため、改革の早期化と長期展望に立った行財政全般の政策検討も行い、新潮流のNPM(ニュー・パブリック・マネジメント=新行政経営)にある顧客志向や成果志向などをふまえた自治体経営を目指します。
 さて新時代への対応には開拓者精神と挑む気持ち、努力を持続する力が重要です。
 例えば、北海道富良野のラベンダー畑は全国に有名で年間多数の観光客が訪れますが、これも並々ならぬ努力の成果です。試作から始め、失敗に負けず、一時は廃業さえ考え、家族の叫びで故郷と花への愛情に気づき、新たな勇気で再挑戦。南欧を視察して花のある暮らしに感動し創意工夫を続けられたのです。人々の情熱がそれを進め、世界的視野と地道な実践が実を結ぶのに数十年を要しました。
 また趣を異にしますが、約三百年前の多久邑において四代邑主多久茂文公が厳しい財政下に邑校東原庠舎や多久聖廟を建立し、学問の振興を図り、文教の里づくりを行った多久の歴史にも教えられます。
 これらの事例から学べることは、先人の志と汗に学び、いかに継続努力するかです。
 茂文公は『文廟記』で、「敬は一心の主宰にして万事の根本」と述べています。「敬」は思いやりの心であり、自ら謙り他を重んじる心でもあります。そのような心が改めて求められる時代状況です。それは「仁」や「恕」に通じるものです。励ましの喜び、信じあうことの貴さ、協力して成就する事の素晴らしさ、希望をもち進むことは歓喜を生み出します。そのような心は新たな気風を地域にもたらします。因襲を超え、変えるべきを変え、次代を育てる地域へと自己変革を促すでしょう。
 そんな美しい心のあるまち、美しい心をもつ人のいる故郷になることを願っています。
 未来への希望輝き、未練残さず日々新たな善き年の未(ひつじ)年でありますように。