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11月 秋まつりの残した風

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2003年11月1日更新 <外部リンク>

 聖廟に行き当たる道路の脇で深々とおじぎをしながらお参りをしているおばあちゃんに会った。「なにか特別なお参りですか。もっとそばに行ってされないのですか」と声をかけた。すると「いやいや、昨日は祭に来たのだけど、孔子様におまいりできていなかったので、今朝やってきました」とのこと。
 感心というか感激しました。それに「廟の前ではなんかされているようだから邪魔になるといけないから」と手前でお祈りをささげたとも。「大丈夫ですよ、後片付けですから遠慮なさらずに近くまで進んでください」と申しあげた。すると「いいですか」との返事。
 またまた感心した。思えば、こんなにも素敵で、控え目で、奥ゆかしく、そして祈りを忘れない生き方を先輩達は長い時間を経て受け継いでおられるなあと感銘しながら、その後姿を見守りました。朝から大事なことを教えてもらっているようで感じ入りました。
 そういえば、前日も、まっかな赤とんぼが祭本部席で控えていた私の前に止まりました。じつに見事な赤色で、まるで「これが赤とんぼですよ」と表現しているような感じすら受けました。そのことをある会で話をしたら、「私も見ました」「夏のホタルのように誰かのスピリットかも」との話になり、「そうか、そうなると孔子様かな、茂文公かな」と素直に思えてくるから不思議です。秋季釈菜の翌日のことです。(とし)