春恒例の「全国みどりの愛護のつどい」で吉野ヶ里に来訪された皇太子殿下は、4月25日、多久市役所にご昼食のためにお立ち寄りになられました。
吉野ヶ里の式典でも、やさしく親しく表彰受賞者にお声をかけておられました。市役所では、私も、お迎えと案内の役を担って、到着の時からご一緒させていただきましたが、その和やかでさわやかな風格に感じ入りながらのひとときでありました。市民の皆さんとともにお迎えし、無事にお送りでき、安堵するとともに、妃殿下ともどものご清栄を祈念せずにはおられませんでした。
今回のご来訪には、簡素な中にも心を込めてお迎えしたいと思い、事前に市役所庁舎全体の大清掃を行いました。ともに汗を流しつつ、ひたむきに取り組むことは何事につけいいものです。ひと拭きごとに歓迎の心が刷り込まれるようにも思えました。掃除をすることで庁舎細部に目が届き、日ごろの物事の扱いや対応について感じます。そして花を飾りました。
市長応接室には古典『孝経』の屏風を並べました。先人はこの暗誦から学問を始めたと聞きます。文教の里としてのスピリットをお伝えしたいと念じました。また市民の方から「おばあちゃんの里だよと伝えて」「雅子様がご静養で無理なら、愛子様とご一緒にこられると殿下も寂しくないよ」などの声も聴き、皇后様との御縁で市民の皆さんが他よりもずっと強い親しみをもたれていることを感じました。論語カルタを献上しました。(とし)