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9月 アテネ五輪からの風

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2004年9月1日更新 <外部リンク>

 今年は記録的猛暑。さらに台風豪雨で日本各地での被害が報じられている。一方で全国的に“景気は回復基調”というものの、地方やくらしの実感はまだまだ。晴ればれせぬ空気を一掃し、新しい活力をもたらしているのがアテネ五輪大会だ。
 ギリシアは古代オリンピックで知られ、アテネは近代オリンピック発祥の地である。それだけに選手一人ひとりにとって特別な大会であり、それは「発祥の地で大歓声と拍手を身に受けることができて…」と涙一杯に語る女子マラソン優勝の野口選手の感激が象徴している。
 予想と期待に応えることのできた選手、必ずしもそうならなかった選手、予想外の好記録で栄冠に輝いた選手…、全ての選手に無類のドラマがある。一つの道をまっすぐに、長く、強く、高く、深く、続けていくと、誰も体験せぬ天恵を授かるということを示してくれている。
 復活の体操ニッポン、史上初の柔道金メダル三連覇、水泳二連覇など、メダルラッシュの勢いは、日本に眠れぬ応援の日々を呼び、経済効果も生み出しているとも。日本柔道は一本勝ちの美しい技を世界に示してくれた。基礎基本に、「負けるはずがない」と確信をもたらす稽古の積み上げ。稽古練習は裏切らないの手本のようだ。
 希望に届かぬ者は次を目指し、栄冠を手にした者はさらなる人類の新記録を目指し活躍を続けてほしい。そして世界平和と幸福の新風をも興してほしい。(とし)