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5月 奮起と衝撃の春

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2007年5月1日更新 <外部リンク>

 4月2日の午後、総理大臣官邸で安倍首相から、地方分権改革推進委員会の委員を拝命した。委員は全国で7人。1月末に「全国の市長の中から多久市長に頼みたい」と白羽の矢を頂いた。委員就任は国会同意を必要とし、時間を要し、3月末に正式決定された。責任と使命の重大さに身の引き締まる思いだ。
 総理も「地方分権改革は私の内閣の最重要課題」と熱く語られ、わが国の政治行政全般に新しく大胆な提案を求められた。早速、官邸で第一回目の委員会が開かれた。多久市の市政運営にもさらに努力せねばと改めて奮起し、決意を新たにした。
 第2回委員会のあと、佐賀空港へ飛ぶ機内で「長崎市の伊藤一長市長が銃撃された」との衝撃的ニュースを聞いた。最初は耳を疑った。「なんとかなる」が口癖の伊藤市長は九州市長会会長としても活躍され、副会長である私もご厚誼をいただいてきた。心肺停止の報に眠れず、回復を祈りテレビを見つめた。
 しかし一縷の望みも虚しく、不帰の人になられた。
 ともに九州の市長として交流や道州制議論を重ねた者として、真に残念でならない。また奥様や側近の方々を知るだけに、その悲しみや悔しさが津波のように胸に迫った。
 市民の夢や希望を活かせるよう、また不満や不安を少しでも解消できるよう、公職に在る者は使命を受け、奮闘する。その任の重さを感じ、未来への勇気や力をもらうのが選挙である。その最中の惨劇、民主主義の破壊行為に憤りを禁じえない。
 奔走と悲痛さが混じる4月の疾風になった。
 新たに受けた期待と責任、悲報の中から心に響く教えや出会いの恩情を無にせぬように、微力を尽くして進みたい。(俊)