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2月 オバマ米国大統領の誕生~新しい責任の時代

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2009年2月1日更新 <外部リンク>

 やはりここはこの人の話から始めるのがいいだろう。アフリカ系市民として生まれ、父親はレストランに入るにも困難さを経験した。ハーバード大学を経て、市民活動支援の弁護士として活躍。貧民街での活動から地方政治家に進み、さらに上院議員へ。他候補応援演説で一躍全国的に知られ、4年後に大統領候補となる。同じ政党では知名度抜群の元大統領夫人と競い、知名度・集金力・経験のハンデをものともせず勝ち進む。その間に全米に広がった1300万人の支持者はインターネットとメールで彼との絆を持った。「自分が彼を支えている」と共感する人々は勝利演説や大統領就任式に集まった。
 1人の存在は小さいかもしれないが、その結集が時代を創り、時代を動かす。その希望と信念が新時代への扉を開いた。
 そして彼、バラク・H・オバマ氏は米国第44代大統領になった。初の黒人系大統領。キング牧師も熱く語った夢が今実現した。不可能とも思えた夢を具現化できることこそが米国の誇りと語る。就任演説では「新しい責任の時代」を訴えた。憲法にある「自由・平等・博愛」の精神を体現しようとの意欲が人々に広がる。選挙で人々は一斉に声をあげた。「Yes we can.」。そう、「私たちにはできる」だから進もうのメッセージが期待と共感の輪を広げた。だがそのフレーズは就任演説にはない。厳しい現実に直面し、新時代づくりへの挑戦を語った。
 それなら我々から「Yes you can」と励ましたい。私達も新しい時代への責任を果たそうではないか。理想の帆を揚げ、希望の風を受け、情熱と忍耐のオールを漕ぎ、幾多の困難や苦境を乗り越えて進んできた人々の魂を受け継ぎながら…。(俊彦)