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2月 タイガーマスクの愛

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2011年2月1日更新 <外部リンク>

 それは愛のお年玉といえる。暗いニュースの中で一筋の光明が輝いている。そう、タイガーマスクこと伊達直人の名による善意の寄付である。
 最初は昨年末のニュースで登場した。ある児童養護施設の玄関先に「子どもたちのために使ってください」という手紙が添えられ、数個のランドセルが積まれていた。贈り主は「伊達直人」。かつてのテレビアニメヒーロー「タイガーマスク」の主人公の本名とされる。
 すぐにニュースで報じられると間髪入れずに別の地域の施設に「伊達直人」による寄贈が広がった。瞬く間に日本中でタイガーマスクは登場した。その内容もランドセルのみならず、玩具や現金、野菜等で、贈り主も伊達直子、子どもの伊達直人という具合。まさに善意が広がっていった。市内の「緑が丘小学校の4年生と6年生の祖母」からという記事もあった。「僕たちも何かしたい」とお年玉の一部をおばあちゃんに申し出たらしいのだ。身近なところに善意、仁愛がある。
 このタイガーマスク登場は、人間は捨てたものじゃないなあと教えてくれる。同時に、長いこと支援基準や予算が変わらない児童養護施設などへの関心を高めていると思う。社会全体で協力して救済や支援を行うべきことがまだある。贅沢でなくとも、お互いに健康に暮らしつつ、他者が必要とする助けを行う努力は貴い。
 折りしも、税と社会保障のテーマで税議論が活発化しそうだ。普通の暮らしの中に幸福の種を見逃さず、貢献できることを気付き、新ルールを創造したいものだ。節分で運気も改まる。

市長 横尾俊彦