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3月 もうひとつの二十歳~「孔子の里」二十周年

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2011年3月1日更新 <外部リンク>

 予算や企業誘致などの“営業”の時、初対面で名刺を差し出し、最初の言葉を交わす。
 「多久市長の横尾俊彦です。公私(孔子)ともによろしくお願いします」。すると相手は笑顔で「面白い。座って話を伺いましょう。ところでなぜ多久は“孔子の里”なのですか」と続く。その後はしっかり多久をアピールする。そのように僅かな時間も良縁にできるのも孔子様のおかげである。論語談義が御縁の絆を強くしてくれる。
 多久市と孔子の御縁は三世紀前の聖廟建立に始まるのは皆さんご存知の通り。その聖廟保存と祭典運営や関連事業等を担い、伝統文化継承、生涯学習進展などのため財団法人孔子の里は創設され、二十周年を迎えた。
 ふるさと創生基金を元に、篤志家寄付で財団は本格設立。多久出身で事業経営に活躍し、故郷を常に大切に思われた故曲渕喜和太氏は多額の寄付をされた。謙虚で厳格なお人柄が懐かしい。廟山文庫を遺された大塚巳一先生の献身も貴重だ。平成の大改修で瀬戸口六郎氏は寝ずの番をされたとも。孔子直系子孫の孔徳懋女史のご厚情、北京の中日友好協会の配慮など多くの支えもあった。この間、論語カルタ、釈菜の舞、獅子舞、腰鼓、花棒舞等も導入され、創建三百年祭も行われた。
 二十周年の節目の式典でそれらの貢献に改めて感謝の念を強くした。「仁」「恕」が大切とされる現在、ここ多久から未来を開く一助となりたい。

市長 横尾俊彦