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7月 セレブレーション・オブ・ライフ

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2011年7月1日更新 <外部リンク>

 雨が多いのに水無月という六月を越えると、いよいよ暑さ到来の七月。梅雨から台風シーズンまでは災害の発生しやすい時期で、市として万全の備えを念頭に防災にあたる。加えて、五月末の多久市防災会議では、原子力災害対策も重要と考え、防災計画に原子力災害の項目を新たに設け、国や県と連動し、安全安心向上を目指すことにした。
 さて過日、大学の恩師・内山正熊教授(93歳)のお別れ会に参列した。福澤諭吉先生が開塾された慶應義塾の本学校舎で催され、退官後二十八年にかかわらず三百名超のゼミ出身者が集った。まさに先生のお人柄の賜物と誰もが実感した。大学1年での最初の授業・西洋外交史は今も記憶に新しい。2年からゼミで親密にご指導いただき、模擬国連総会も開催した。先生は学生の怠慢を許さず授業中も厳格に諭された。態度の悪い生徒は駅まで追いかけて指導した逸話がいまも残っている。
 そこには「真剣に準備された講義を、諸君は真摯に聴き学ぶ義務がある」というジェントルマン魂がある。どこまでも正義と理想を探求された。退官後も、これからは中国やアジアの時代だと、私財を投じ、苦労を惜しまず、中国からの留学生支援をされた。遺影にも求道者の威風が輝く。
 「米国には、人生のまとめをセレブレーション・オブ・ライフ(人生の祝福)として祝う習慣がある」と先輩が教えて下さったが、それにふさわしい会だった。そのような祝福の時を目指し、私たちは各々の人生を生きる。自分らしい人生を追求する生き方をお互い大切にしたいものだ。

市長 横尾俊彦