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11月 世界を変えた三つのリンゴ

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2011年11月1日更新 <外部リンク>

 歴史に大きな影響を与えた3つのリンゴがあるという。一つ目は旧約聖書のアダム&イブの話に出てくるエデンの園のリンゴ。二つ目は万有引力法則のヒントとなり、その後の科学に影響を与えたニュートンのリンゴ。そして三つ目はスティーブ・ジョブズが創り、それ以降のコンピューターに影響を与え、私たちの生活に変革をもたらしたアップル社。なかなか云い得て妙である。
 アップル社はガレージで友人と創業され、次々に創造を続けた。人の自然な頭脳反応を想定した機能展開、デザイン性や変革も世界に響いた。
 そのジョブズ氏が56歳で逝去した。膵臓癌らしい。手術で乗り越えたが、遂には勝てなかった。病状と余命を伝えられ、人生の有限性をジョブズ氏は悟る。その思いを踏まえ、6年前に学生に語った有名な演説がある。彼は17歳の時に「毎日を人生最後の日だと思って生きれば、いつか必ずひとかどの人物になる」という言葉に出会い、それ以来、毎朝「今日が人生最後の日だとしたら、今日これからやろうとしていることを本当にやるだろうか」と自問し、自己を高め続けたという。そして若者に語る。「ハングリーであれ、愚直であれ」と。その精神は未来を拓く源泉だ。
 享年56歳は若い。天才と称された巨星が去った。同じ病に苦闘し、昇天した本誌担当の花島さんが重なる。両者には、人々の笑顔を生み出すことを一義に置いた、こだわりのものづくりがある。
 キープ・スマイリング。その心で進みたい。

市長 横尾俊彦