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7月 歴史的な首脳会談

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2018年7月1日更新 <外部リンク>

 素早いテンポの首脳会談でした。不安定要素の絶えない朝鮮半島情勢に平和の兆しです。
 1948年に成立した朝鮮民族の分断国家である韓国(大韓民国)と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は1950年6月に勃発した朝鮮戦争により北緯38度線を境ににらみあいを続けてきました。今も1953年7月の休戦協定のままです。背景には1950年代以降の東西冷戦があり、その渦に巻き込まれ問題を抱えたままです。
 さらに北朝鮮は核兵器を開発し、米国も射程に入れたと豪語。近隣の中国・韓国・日本の極東アジアには危険で不安定で傲慢な国と認識され、日本人拉致問題など問題山積の国です。
 ところが4月27日、南北朝鮮首脳会談が実現。非情な粛清を断行する元首イメージの金正恩党委員長と、韓国の文在寅大統領が会談し、平和の期待が生まれました。その追い風を受け、文氏率いる与党は6月地方・国政選挙圧勝との報道でした。
 さらに6月12日、米国トランプ大統領と金委員長の首脳会談も実現し、緊張の半島に平和機運が高まっています。2つのトップ会談は歴史に残るでしょう。
 でも、もろ手を挙げて楽観は時期尚早でしょう。合意文書には北朝鮮の核廃絶の具体的スケジュール等に不十分さが残り、調印式で2文書に署名されたが、全容が必ずしも明解ではないとの評価もあります。ここが新たな始まりです。ここは冷静に分析し、執拗に根気強く、細部も注視し、着実な事態改善が肝要です。
 両首脳会談の間の5月末にソウル大学の招きで多久についての講演に出かけ、政権シンクタンク関係者とも意見交換しました。歴史的会談に注目しつつ、着実な平和実現、新たな朝鮮半島発展構想を地球的視野で考えて語る人材群が印象的でした。
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 (6月22日)