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人権だより(令和5年8月)

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2024年2月7日更新
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デジタル社会をしなやかに生きる

1990年代半ばから2010年代に生まれた人たちは「Z世代」と呼ばれています。Z世代のスマホ活用術は、上の世代から見れば「目からウロコ!」のことも多いようです。「耳にあてずに電話」「動画の倍速視聴」「ドラマはパソコン」など好きなことに取り組む時間を捻出するために、余計な時間をカットしていくという、メリハリをつけるための考え方が浸透してきています。

タイムパフォーマンス

タイムパフォーマンス(略称:タイパ)とは、「コストパフォーマンス」の時間版で、かけた時間に対する満足度を表す言葉です。たとえば、少ない時間で満足度の高い経験が得られたと感じられるとき、その行動は「タイパがよい」と表現します。タイパは、「効率」や「生産性」という言葉に言い換えることもできます。「時間効率」を意識した、「合理的なほど良い」とする価値観から生まれた消費行動を指すものです。
たとえば、動画の倍速視聴や短縮動画アプリ、どこでも好きな時に視聴できるサブスク(定額利用サービス)の動画配信も、タイパの良いサービスのひとつです。テレビの視聴率も、録画視聴のデータが重要視されるようになってきたのもうなずけます。ほかにも、ネットスーパーを利用することで、買い物の時間を削減したり、家事を手伝ってくれるお掃除ロボットや、食洗器などといった時短家電があります。

タイパが注目される背景

近年、急速なデジタルツールやIT技術の進化により、たくさんの情報を一度に処理することが一般的になりました。デジタルツールと関わり深いZ世代間での流行がタイパという言葉の発祥といわれています。生まれた時から、デジタル化・インターネット社会で育ったZ世代にとって、収集すべき情報量も、SNSでの人とのつながりも多くなった結果、時間も効率化を優先するタイパを重要視した消費行動が支持されるようになってきました。この動きはZ世代だけでなく、上の世代にも広がりを見せています。

タイパを高める方法

タイパを求める人々の根底には、「時間が惜しい」という共通した感覚があり、自分の時間を大切にしたい「時短型」と、待ちたくない・今すぐ楽しみたい「バラエティ型」に分かれます。限られた時間の中でどう情報を選択し、何に使うのかは人によって異なります。自分は何に価値を感じるかを考えることが、自分にとってタイパの良い過ごし方を知る近道になるのかもしれません。私たちの日常生活でタイパを高める方法を考えてみましょう。
タイパのメリットとデメリット
タイパにおける消費行動は、時間を効率的に使えるメリットがある反面、結果重視の考え方に偏ってしまうデメリットもあります。過程を楽しめなくなり、小さな変化に気づく感性が鈍ってしまう恐れがあることも知っておく必要があるでしょう。

デジタルを有効に活用しましょう
デジタル機器やインターネットの長時間使用は、「デジタル依存」による「集中力低下」「睡眠不足」や「肩こり、頭痛」「眼精疲労」など、心身に影響を及ぼす可能性が指摘されています。タイパの考え方を取り入れ、「無意識に消費している時間を減らし」「やらないことを決める」ことは、自分がしたい事をする余裕や時間を作ることができるでしょう。これからの私たちは、デジタル社会に縛られるのではなく、余裕を持って時間を活用するしなやかさを持ちたいものです。便利になった機器や、さまざまな制度も活用しながら、せっかく作った時間を、自分や家族、まわりの人の幸せのために使ってみませんか?